全 長 | 4.30m |
全 幅 | 2.07m |
全 高 | 2.48m? |
全備重量 | 8.40t |
最高速度 | 40km/h |
走行距離 | |
乗 員 | 3人 |
携行燃料 | |
火 砲 | 九七式五十七粍戦車砲 1門 |
九七式車載重機関銃(7.7mm) 2門 | |
エンジン | 三菱A六一二〇VDe空冷直列6気筒ディーゼル |
最大出力 | 115馬力 |
各 所 装 甲
砲塔 前面 | 25mm |
砲塔 側面 | 25mm |
砲塔 後面 | 25mm |
砲塔 上面 | 10mm |
車体 前面 | 12mm |
車体 側面 | 最大12mm |
車体 後面 | 8mm |
車体 上面 | 最大10mm |
車体 底面 | 6mm |
まず、三式、四式軽戦車についてはイカロス出版の「MILITARY CLASSICS Vol.57(2017年4月21日)」において、新しい提言がなされています。
端的に言うと、「これまでの【三式軽戦車 ケリ】は実は『試製三式軽戦車 ケリ』だよ。【四式軽戦車 ケヌ】は実は『三式軽戦車 ケル』だよ。【四式軽戦車 ケヌ】は本当は【二式軽戦車 ケト】を改修したものだよ」という内容です(本誌は手元にはありません)。
なので、本項で紹介するのは【三式軽戦車 ケル】です。
【九七式中戦車 チハ】が一式四十七粍戦車砲搭載の新砲塔化改修をするに伴い、これまで搭載並びに生産していた九七式五糎七戦車砲が余るようになりました。
これに伴い、攻撃力と装甲が弱点だった【九五式軽戦車】の砲塔にこの九七式を突っ込んでしまおうという策が取られ、それが【試製三式軽戦車 ケリ】となります。
ですがもともと搭載している九八式三十七粍戦車砲の砲塔には九七式は明らかにサイズオーバーで、入りはしたものの窮屈すぎてほとんど使い物になりませんでした。
ということで、さすがに手抜きが過ぎたと、昭和19年/1944年、今度は砲塔ごと交換することになりまして、それが【三式軽戦車 ケル】となります。
相変わらず車体は【九五式軽戦車】そのままですから、装甲は薄いままです。
ですが九七式は貫通力は乏しいですが、榴弾砲としては口径も大きいので使い道はあります。
【九五式軽戦車】の運用にはちょうどいい強さだったのかもしれません。
当然砲塔は旧【チハ】と同じものとなり、サイズも大型化、また【チハ】の特徴とも言える鉢巻アンテナもちゃんと付いています(全車両ではない)。
とはいえ全くそのまま乗っけるだけとはいかず、【チハ】の砲塔は【ケル】にとっては少し大きくて、両側がちょっとだけはみ出ています。
なのでこれらの改修や、操縦手ハッチも砲塔に合わせたものに変更されています。
砲塔交換によって重量は8.4tとなり、【ケリ】よりもさらに1t増加しています。
ですが【九五式軽戦車】に比べて1.7tも重量が増えてるのに、何故か最大速度は40km/hと同じ速度です。
しかし確かに【九五式軽戦車】の延命措置としてはよかったでしょうけど、そもそも【九五式軽戦車】云々という戦況ではなかったですし、こちらもほとんど生産されず、完成した車輌も全部国内で保管され続けました。
なお、これによって【九五式軽戦車】の砲塔が余ったため、これらをトーチカに流用する研究が行われました。