基準排水量 | 689t |
水中排水量 | 1,047t |
一番艦竣工日 | 呂号第三潜水艦 |
大正11年/1922年7月15日 | |
同型艦 | 3隻 |
全 長 | 65.58m |
最大幅 | 6.07m |
主 機 | フィアット式ディーゼル 2基2軸 |
最大速度 | 水上 14.3ノット |
水中 8.0ノット | |
航続距離 | 水上 10ノット:3,500海里 |
水中 4ノット:75海里 | |
馬 力 | 水上 2,600馬力 |
水中 1,200馬力 |
装 備 一 覧
備 砲 | 機銃 1挺 |
魚雷/その他兵装 | 艦首:45cm魚雷発射管 3門 |
艦尾:45cm魚雷発射管 2門 | |
搭載魚雷 8本 |
強度は多少改善されるもディーゼルの不調は復旧せず
「F一型」は船体強度とディーゼル不調により失敗に終わってしまいました。
しかし初の二等潜水艦がたった2隻で留まってしまえば、この後に続く二等潜水艦、さらには排水量1,000t超えの一等潜水艦の弾みがつきません。
日本は「F一型」の問題点を解消した「F二型」の建造に取り掛かりました。
しかし解消と言っても船体の強度を増すだけで、設計には何も手が加えられていません。
具体的にどのようか強度強化があったのかははっきりわかりませんが、基準排水量が「F一型」と同じことから、鋼材を厚くしたということはないと思われます。
武装は7.5cm砲が機銃に置き換わっています。
それでも安全潜航深度は30mで、当初の50mとはまだ20mも開きがあり、マシにはなりましたが成功とは言えませんでした。
ただ問題はディーゼル機関です。
今回もディーゼルはフィアット社のものを採用していますが、これが改良型なのかどうかは不明ですが、相変わらずの不調っぷりで、この点は改善のめどが立ちませんでした。
それどころか「F一型」よりも遅くなるケースも発生し、結局この「F二型」はずいぶん中途半端な出来となってしまいます。
建造は3隻で打ち切られ、日本はディーゼル機関という大きな壁にまたも阻まれてしまいました。
そしてイタリア潜水艦の導入もこの「F二型」で打ち切りとなり、再び安心と信頼のイギリスヴィッカース社に範を求めることになるのです。
ここからは国産の「海中型」とヴィッカース社の「L型」で日本の潜水艦戦力は増大していきます。
同 型 艦
呂号第三潜水艦 | 呂号第四潜水艦 | 呂号第五潜水艦 |